建築工事共通仕様書
国土交通省(旧建設省)-1  平成13年度版

合成高分子系ルーフィングシート防水

適用範囲・材料・種別及び工程施工

【施工】
(a) 下地
  (1) 防水層の下地は、9.2.4(a)による。ただし、入隅は直角とし、出隅は面取りとする。
  (2) ルーフドレン、配管等に施されている塗料で、接着剤で溶融するおそれのあるものは、ルーフィングシートの張付けに先立ち、ワイヤーブラシ又は、溶剤を用いて除去する。
(b) プライマー塗り(接着工法)
プライマーは、下地乾燥後清掃を行い、ローラーばけ等を用いて当日の施工範囲をむらなく塗布する。
(c) 接着剤の塗布(接着工法)
  (1) 下地に塗布する場合は、プライマーの乾燥後、ローラーばけ、くしべら等を用いてむらなく行う。
  (2) ルーフィングシートに塗布する場合は、ローラーばけ、くしべら等を用いる。
(d) 目地処理(接着工法)
ALCパネル下地の場合は、次による。
なお、PCコンクリート部材下地の場合は、特記による。
  (1) 種別S-F1及びS-F3の場合は、ルーフィングシート張付けに先立ち、パネル短辺の接合部の目地部に幅50mm程度の絶縁用テープを張り付ける。
  (2) 種別S-F2の場合は、すべての目地部に幅50mm程度の絶縁用テープを張付け、更に、パネル短辺の接合部の目地には幅120mm程度のルーフィングシートを張り付ける。
(e) 増張り
  (1) 立上がり及び立下り部の、出入隅角の補強は、次による。
 
(イ)
種別S-F1、S-F2及びS-M1の場合は、ルーフィングシート張り付けに先立ち、200mm角程度の増張り用シートを増張りする。
 
(ロ)
種別S-F3及びS-M2の場合は、ルーフィングシート施工後に、成形役物を張り付ける。
 
(2)
ALCパネルの入隅部において、S-F2の場合は幅120mm程度のルーフィングシート増張りする。
なお、種別S-F1、S-F2の場合のPCコンクリート部材の増張りは、特記による。
  (3) 種別S-F1、S-F2及びS-M1の場合、ルーフドレン、配管等と防水下地材との取合いは、シートの張付けに先立ち、次の処理を行う。
 
(イ)
ルーフドレン回りは、幅100mm程度の増張り用シートをドレンと下地に割り振り、張り付ける。
 
(ロ)
配管回りは、幅100mm程度の増す張り用シートを下地面に20mm程度張り掛け張り付ける。
(f) 一般部のルーフィングシートの張付け
  (1) 接着工法の場合は、接着剤の乾燥状態を見計らい、ルーフィングシートに引張りを与えないよう、しわを生じないように張付け、ローラー等で密着させる。
  (2) 機械的固定工法の場合は、次による。
 
(イ)
建築基準法に基づき定められた風速(V0)及び地表面粗度区分は、特記による。
なお、指定された条件により、建築基準法に基づき定まる風圧力に対応した工法を、1.2.2[施工計画書]による品質計画で定める。
 
(ロ)
絶縁用シートを敷き並べたのちに、(イ)の品質計画に基づき、固定金具を用いてルーフィングシートを固定する。ルーフドレン周囲から300mm程度の位置に固定金具を設けて、これにルーフィングシートを固定する。ただし、種別S-M2は、原則として、絶縁シートを敷設しない。
  (3) ルーフィングシートの重ね幅等は、次による。
 
(イ)
種別S-F1及びS-M1の場合
重ね幅は、縦横とも100mm以上とする。ただし、立上がりと平場の重ね幅は、150mm以上とする。
 
(ロ)
種別S-F2の場合
重ね幅は、縦横とも70mm以上とする。ただし、立上りと平場の重ね幅は、150mm以上とする。
 
(ハ)
種別S-F3及びS-M2の場合
重ね幅は、縦横ともに40mm以上とし、接合部は熱融着又は、溶剤溶着により接合し、その端部をひも状または、液状シール材を張り付けたのちに、シール材を充填する。
(g) 立上がり及び立下り部の防水末端部の処理
立上がり及び立下り部 は、その端部にテープ状シール材を張り付けたのちにルーフィングシートを張り付け、末端部は押さえ金物で固定した上に、シール材を充填する。
(h) 仕上げ塗料塗り
仕上げ塗料塗りは、ルーフィングシートを張り付けたのち、ローラーばけを用いて、むらなく塗り付ける。
 
(イ)
(a)から(h)に定める以外は、ルーフィングシート製造所の仕様による。



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