建築工事共通仕様書
国土交通省(旧建設省)-1  平成13年度版

アスファルト防水 
適用範囲・材料防水層の種類、種別及び工程施工保護層等の施工

【適用範囲】

この節は、場所打ち鉄筋コンクリート下地に、溶接アスファルトとアスファルトルーフィング類を交互に積層して施工する防水に適用する。

【材料】

(a) アスファルトプライマーは、アスファルトを主成分としたもので、アスファルトの接着に適するものとし、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。
(b) アスファルト
アスファルトは、JIS K 2207(石油アスファルト)による防水工事用アスファルトとし、種類は特記による。特記がなければ、3種とする
(c) アスファルトルーフィング類
  (1) アスファルトルーフィングは、JIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)により、アスファルトルーフィング1500とする。
  (2) 砂付ストレッチルーフィングは、JIS A 6022(ストレッチアスファルトルーフィングフェルト)による。
  (3) 網状アスファルトルーフィングは、JIS A 6012(網状アスファルトルーフィング)による合成繊維ルーフィングとする。
  (4) 砂付あなあきルーフィングは、JIS A 6023(あなあきアスファルトルーフィングフェルト)による。
  (5) ストレッチルーフィングは、JIS A 6022により、ストレッチルーフィング1000とする。
(d) シール材
防水層端部の止水に用いるシール材はゴムアスファルト系とし、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。
(e) 絶縁用テープは、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。
(f) 押え金物の材質及び形状寸法は、特記による。特記がなければ、アルミニウム製 L-30×15×2.0(mm)程度とする。
(g) 入隅に成形キャント材を使用する場合は、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。
(h) 屋根保護防水断熱工法に用いる断熱材の材質及び厚さは、特記による。特記がなければ、材質は、JIS A 9511(発泡プラスチック保温材)による押出法ポリスチレンフォーム3種bのスキン層付きとする。
(i) 絶縁用シートに使用する材料は、特記による。特記がなければ、屋根保護防水工法の場合はポリエチレンフィルム厚さ0.15mm以上のものとし、屋根保護防水断熱工法の場合は、ポリプロピレン、ポリエチレン等を平織りしたフラットヤーンクロス(70g/m2程度)とする。
(j) 成形伸縮目地材は、次による。
  (1) 形状及び寸法
目地幅は25mm、本体は目地幅の80%以上、保護コンクリートの上面から下面までに達するよう高さの調節が可能なもので、キャップ側面に付着層又はアンカー部を備えた製品とする。
  (2) 成形伸縮目地材の品質は、下記表による。
項目
品質
試験方法
付属層タイプ
アンカータイプ
圧縮性能 最大荷重
160N/cm (注1)
最大荷重
240N/cm (注1)
JIS K 7220(発泡プラスチック--硬質材料の圧縮試験)に準じて、20±2℃及び60±2℃において、圧縮速度1.0mm/minで、0〜30%の引張りを行う。 (注2)
キャップ表面に割れがないこと。
伸び性能 キャップ付着層部とモルタル面が離脱しないこと。 キャップアンカー部とモルタル面が離脱しないこと。 JIS K 7220に準じて、-20±2℃及び20±2℃において、引張速度1.0mm/minで、0〜30%の引張りを行う。 (注2)
加熱収縮性能 加熱収縮率0.5%以内 JIS A 5756(建築用ガスケット)による加熱収縮率試験に準じて、70±2℃において168時間加熱したのち、標準状態で4時間放置する。 (注3)
キャップ部に反り、ひずみ等著しい変形がないこと。
耐候性能 キャップ部にひび割れが生じないこと。 JIS A 6008(合成高分子系ルーフィングシート)による促進暴露試験に準ずる。 (注4)
(注)  
1.
試験体(高さ80mm、長さ50mm)単位長さ当たりの最大荷重
2.
試験体は、実際の使用条件に近い形状のものとする
3.
試験体は、キャップ部のみとする。
4.
試験体は、原則として、キャップ部から作成する。

(k) 成形緩衝剤は、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。
(i) 保護コンクリート
  (1) コンクリートの調合は、6章14節[無筋コンクリート]による。
  (2) 保護コンクリート内に敷設する溶接金網は、JIS G 3551(溶接金網及び鉄筋格子)による鉄線径6mm、網目寸法100mmの製品とする。
なお、排水溝のモルタル内に敷設する溶接金網は、9.2.5(g)(1)による。
(m) 防水立上り部の保護に乾式保護材を使用する場合は、特記による。
(n) 防水層保護のれんがは、特記による。特記がなければ、JIS R 1250(普通れんが)によるものとする。
(o) メタルラスは、JIS A 5505(メタルラス)の平ラス2号とする。
(p) モルタルの調合は、下記表による。
適用部位
セメント
保護モルタル
1
3
れんが積み用モルタル
ポリエチレンフィルムの押えモルタル
1
5


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