国土交通省(旧建設省)-1 平成13年度版 |
(a) | 防水層の下地 | |
(1) | 平場のコンクリート下地は、15章3節[床コンクリート直均し仕上げ]による直均し仕上げとし、その工法は、15.3.3[工法](a)の(1)から(3)までとする。 なお、防水層の下地をモルタル塗りとする場合の適用箇所は、特記により、15章2節[モルタル塗り]による均しモルタル塗りとする。 |
|
(2) | 立上りは、コンクリート打放し仕上げとし、特記がなければ、表6.2.3[打放し仕上げの種別]のB種とする。ただし、下地を均しモルタル塗りとする場合は、15章2節[モルタル塗り]による。 | |
(3) | 入隅は、半径50mm程度の丸面又は45度に仕上げる。出隅は、45度に仕上げる。 なお、9.2.3の(5)の場合は、入隅に成形キャント材を使用することができる。 |
|
(b) | アスファルトプライマー塗り コンクリート下地等の場合は、次による。 |
|
(1) | 下地が十分乾燥したのちに清掃を行い、塗布する。 | |
(2) | 塗付けは、ルーフィング等の張りじまいでシール等を行う面まで、均一に行い、乾燥させる。 | |
(3) | 塗付けは、下地以外の箇所を汚染しないように行う。 | |
(c) | アスファルトの溶融 | |
(1) | アスファルトの溶融がまは、次による。 | |
(イ) | 設置位置は、できるだけ施工箇所の近くとする。 | |
(ロ) | コンクリートスラブの上に設置する場合は、熱による悪影響のない構造形態の溶融がまとする。 | |
(ハ) | 完成した防水層の上に設置してはならない。やむを得ず設置する場合は、保護コンクリートを打つなどの処置を行ったのちに、(ロ)により設置する。 | |
(2) | アスファルトは、局部加熱が生じないよう小塊にして溶融する。 | |
(3) | アスファルトの溶融温度の上限は、アスファルト製造所の指定する温度とし、同一アスファルトの溶融を3時間以上続けない。また、溶融中に異状な色合いを生じたものは、使用しない。 | |
(4) | 溶融したアスファルトは、施工に適した温度を保つように管理する。 | |
(5) | 屋根保護防水断熱工法の断熱材等の張付け用アスファルトの温度は、断熱材に支障のないものにする。 | |
(d) | アスファルトルーフィング類の張付け | |
(1) | 出隅、入隅、下地目地部等は、一般部分の張付に先立ち、次の増張りを行う。 | |
(イ) | コンクリートスラブの打継ぎ箇所及び著しいひび割れ箇所には、幅100mm程度の絶縁用テープを張り付け、その上に幅300mm以上のストレッチルーフィングを増張りする。 | |
(ロ) | 出隅及び入隅並びに立上りの出隅及び入隅には、幅300mm以上のストレッチルーフィングを最下層に増張りする。ただし、絶縁工法における出隅及び入隅では、幅700mm以上のストレッチルーフィングを用いて、平場へ500mm以上張り掛けて増張りする。 | |
(2) | 平場の張付け | |
(イ) | アスファルトルーフィング類の張付けは、空隙、気泡、しわ等が生じないように平均に押し均して、下層に密着するように行う。 なお、空隙、気泡、しわ等が生じた場合は、各層ごとに直ちに補修する。 |
|
(ロ) | アスファルトルーフィング類の継目は、縦横とも100mm以上重ね合わせ、原則として、水下側のアスファルトルーフィングが下側になるよう張り重ねる。ただし、絶縁工法の場合の砂付あなあきルーフィングは、100×200(mm)程度のルーフィング片を3〜4m程度に置敷きし、通気性を妨げないようにして突付けとする。 | |
(ハ) | アスファルトルーフィング類の上下層の継目は、同一箇所にならないようにする。 | |
(ニ) | 絶縁工法における出隅及び入隅における平場の砂付あなあきルーフィングは、(1)(ロ)の増張りストレッチルーフィングに100mm以上張り掛ける。 | |
(ホ) | 立上りと平場のルーフィングを別々に張り付ける場合は、立上り部のルーフィング類は各層とも床面に150mm以上張り掛ける。 ただし、立上り高さが400mm以下の場合は、この限りではない。 |
|
(3) | 立上り部の張付け | |
(イ) | 立上り及び立下り部のアスファルトルーフィング類の納まりは、最上層が所定の位置にくるようにし、下層になるほど30mm程度ずつ短くして、端部が厚くならないようにする。 なお、端部を押え金物で押さえる場合は、各層の端部をそろえることができる。 |
|
(ロ) | 各屋根保護防水工法における防水層の立上り部の端部は、幅100mm程度の網状アスファルトルーフィングを増張りし、溶融アスファルトで目つぶし塗りをしたのち、端部にシール材を塗り付けて押さえる。 なお、端部を押え金物で押さえる場合は、特記による。 |
|
(ハ) | 屋根露出防水工法における防水層の立上り部の端部は、幅100mm程度の網状アスファルトルーフィングを増張りし、溶融アスファルトで目つぶし塗りをしたのち、最上層の砂付ストレッチルーフィングを張り付け、押え金物で固定した上に、シール材で充填する。 | |
(ニ) | 押え金物は、ステンレスビスを用いて、両端を押え、間隔450mm程度に留め付ける。 | |
(4) | ルーフドレン、和風便器、配管等の取合いは、次による。 | |
(イ) | 各層を、よくなじませながら入念に施工する。 | |
(ロ) | ルーフドレン回りは、最下層に幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張りし、平場のルーフィング類を張り重ねる。 なお、絶縁工法におけるあなあきルーフィングは、増張りしたルーフィングに突付けとする。 |
|
(ハ) | 和風便器及び配管回りは、最下層及び最上階に網状アスファルトルーフィングを増張りする。 | |
(ニ) | 配管類の場合は、銅線又は、ステンレス製既製バンドで防水層端部を締め付け、上部にシール材を塗り付ける。 | |